黒い恐ろしいもの
2008-09-12


禺画像]
この2点はプレインビューと本作の
格調を高めることに貢献しているのではないでしょうか。


強大な怪物がイーライを呑み込むラストの10数分は屈指のシーン。
暴走した狂気がぶつかりあい、相手を無慈悲に叩き潰す。
「終わった・・・!」と呟き、不協和音が主旋律となり
登場人物の歪みを強調していくことが中心だった本作の音楽に、
初めて高らかに祝福を謳うエンディングテーマが流れます。
その祝福は誰に向けられたものか、
あるいは逆説的な憐れみの歌なのか。
いずれにしてもその明るいテーマによって解放されることはなく、
遠い昔に深層心理に刻み込まれた畏怖のように、
映画は私の心に深淵の暗闇を残していくのです。

戻る
[映画・ドラマ]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット