光と空気のなかで 〜「NINIFUNI」
2012-03-30


というよりもほぼ全編がそうであると思います。

キャンパスに描いた絵に空気感を表現するとき、人物を中心からずらし、
小さめに描き、風景の面積を広くとる方法がある。
技法ではあるが、人は空間の中で生きているという理でもあると思う。
だから映画の登場人物達も、美しい風景のなかでどこかざわつき、
輝きながらもときに寂しく、ゆえにある者は生き、ある者は退場する。

僕らはその風景から主人公の見ているだろう世界も感じ、また、
彼らの行く手に広がるほんの少し先あるいは遥か未来とも感じとる。
映画は一瞬を映像に焼き付ていくにもかかわらず、
それは、よせる波とさらわれる砂の様に少しずつ変わりゆく。
禺画像]


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