東京でもこちら宮城でも、震災以後、
東日本はどこでも節電が呼びかけられていると思います。
そんななか、ネット上で目にしたアンケートによりますと、
節電の上位に来るのは、服を着込めば必要が無い「エアコン」などで、
食器洗い機だったりDVDレコーダーだったりがそれに続き、
何か手間をかければ使用しなくていいものとも言える、
不要・不急の電化製品の電源が消されるということが多いそうです。
ちょっと気になるのはその、不要・不急の電化製品のなかに、
「テレビ」が入っていたりすることですね。
テレビが不要・不急と人々に思われているというのはどういうことか。
テレビはこの有事の情報伝達手段として必要なものではないでしょうか。
ラジオやインターネットの方が必要と思われているのでしょうか。
もちろん、報道関係者が大変な労力で集めた情報を頑張って伝えているし、
(たまに、意味不明なトンチンカンな質問をする方がいますけども。)
視聴者の側もそんな報道番組は真剣に見つめており、
バラエティやドラマの時に電源を切るのかもしれませんね。
つまらないから見ない、DVDが後で出るから今見なくても良い、
見なくてもとくに支障はない、などなど考えられますが、
要は放送している番組が視聴者に求められていないということでしょうか。
ちなみに、僕の母などは今よりずっと暗い状況でも
不謹慎にもBSの韓国ドラマを欠かさず観ていました。
でもそれもまた元気の出るもので、生きがいなのですね。
現在、こちら宮城県でも見ているテレビ番組編成は、
震災についての真摯な報道番組と、いつも通りのバラエティ番組など、
ごちゃまぜで実に歪なものとなっています。
バラエティ番組も観てますが、つまらないときはもちろん消します。
ただ、本当に面白い番組、中身のある番組、心に残る番組、
それを真剣に作らなければならないのは、平穏なときも有事のときも、
同じ様に当たり前に求められるものではないでしょうか。
そんな良い番組がこれまでずっと作られていたならば、
それを当たり前に放送していれば良いのですが、
どうもそれに対する反応は違う様にも見受けられます。
戦後のことを僕は肌ではわかりませんがその昔、
かつて、日本の高度経済成長期にかけた湧き出す力を、
テレビが流す放送が後押ししたことは考えられると思います。
その意味では、その時代、贅沢品ではあったと思いますが、
少なくとも不要・不急とは呼べなかったのではないかと思うのです。
「日本を元気にするため」と頭にとってつけただけで、
内容はこれまでと全く変わらない中身の無い番組を続けていては、
視聴者にそっぽを向かれるばかりではないでしょうか。
番組別の視聴率や電源OFFの割合の数字はわかりませんが、
テレビをつけることそのものが不要・不急と考えられているとなると、
テレビ業界の方、そもそもの番組作りを、これで良いのかと
今こそ真剣に見つめなおすべきではないでしょうか。
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